2024.4.25受講生

【2024年4月入学者紹介】77歳から”介護美容”に挑戦!

2024年4月、約580名が介護美容研究所に入学されました。
入学者の年齢は10~70代まで幅広い年代の方がいらっしゃいます。

今回は、ケアビューティーコースで入学された77歳の高野 和子さんにお話をお聞きしました。
学んでいる衣装製作と介護美容のサービスを組み合わせたレクリエーションを介護施設で行うことを目標に、青森県から上京して介護美容研究所(横浜校)に通われています。

■専業主婦の傍ら、舞台衣装の製作見習いをしていた

高野さんは青森県八戸市で家庭を持ち、専業主婦として生活していました。その傍ら、服飾の通信教育を受けていたところ、バレエの恩師から東京で舞台衣装のアトリエを持つ先生に紹介され、見習いとして師事しました。

20年間、青森県から夜行バスで東京のアトリエに通い続け、コンクールの時などスポットで衣装製作の手伝いをしていました。当時は「(衣装を披露する)舞台に携われるのが楽しかった」。

■介護施設の入居者にドレスを提供したい。介護美容を学ぶことを決めたきっかけ

「ここで人生切り替えようと思って」。
ご主人が亡くなった後すぐにコロナウイルスの感染が拡大し、人に会えず孤独感が増した。そこで人生の切り替えを図ったとのこと。
子育て・親の介護・看取りを終え、自分の時間を持てるようになりました。この段階で、2年前に青森県から東京に単身で転居します。学べる環境が多い場所に行きたかったといいます。都内でオートクチュールの教室を探し、現在は洋裁教室に通ってドレスの勉強をしています。

ある時、生前にデイサービスに通っていた母に手作りの服を着せ、すごく喜んでくれたことを思い出します。また、介護施設に入居し誰にも会えずにいる高齢者の様子も見てきていました。その経験から、「ドレスを作って施設のおばあちゃんたちに着せて、お写真も撮ってあげたら楽しいのかなと思った」ことが、介護美容研究所で学ぼうと思ったきっかけになりました。

※洋裁教室のファッションショーに自分で作った衣装で参加。右は娘さんとランウェイを歩く様子

介護美容研究所につながったのは、ドレスだけでは寂しいからお化粧のスキルもつけたいと思ったこと。当初、メイク教室を探していましたが、インターネットで介護美容研究所にたどり着き「ぴったりじゃないかなと思った」といいます。

「(入居者の方に)まずは華やかなドレスを着てもらう。日本のおばあちゃんたちってそういう経験とか習慣がないでしょうから。気分を上げるためにも」。
高野さんの母はデイサービスに通う際も、自ら洋服をコーディネートし、メイクもばっちりの状態で出かけていたとのこと。その様子から、「やっぱり女性はおしゃれをすると、いきいきしてくるのだなと思って」と話します。

■卒業後の目標

介護美容研究所を卒業したら、教室で知り合った若い人たちとグループを組んで介護施設を回ってレクリエーション活動をしていきたいと、目標を聞きました。77歳現在での新たな挑戦については、「「元気なうちは少しでも社会に出て働きたい」と話しました。