「この方、こんなに笑うんですね」|Chiriroさんが介護美容で見つけた“その人らしさ”
美容は見た目を整えるだけではなく、その人らしさや笑顔を引き出す力を持っています。
近年では、高齢者や障がいを持つ方に向けて美容を届ける“介護美容”も注目されるようになり、現場では利用者様の表情やコミュニケーションに変化が生まれる場面も増えています。
今回お話を伺ったのは、看護師として勤務しながら、介護美容研究所横浜校の1年コースで学び、現在は卒業後も地域での活動を広げているChihiroさんです。
「もっと利用者様にできることがあるかもしれない」
そんな想いをきっかけに介護美容の世界へ飛び込んだChihiroさんに、現場で感じた変化や、介護美容への想いについてお話を伺いました。

Chihiroさんの現在の活動状況は?

Chihiroさんは現在、高齢者向けデイサービスの看護師として勤務しながら、「Life Care Beautyえみふる」の代表として個人でも活動されています。
在学中から、地域の施設での活動をスタートされたChihiroさんは、定期的に施設へ訪問し、美容レクリエーションを提供しています。
現在の活動は月に数回ほど。施設側からは「これからも継続して来てほしい」という声も多く届いているそうです。
また、美容ケアを受けた利用者様だけでなく、施設スタッフやご家族からも
「こんな笑顔、久しぶりに見ました」
「嬉しそうに帰ってきました」
といった反応が届いているといいます。
介護美容を通して、“その人らしさ”や“笑顔”を少しずつ地域に広げています。
入学の決め手は、職場でのちょっとした出来事

介護美容を知ったのは、TikTokやInstagramで見かけた広告だったというChihiroさん。
ただ、その時点では「学んでみよう」という気持ちにはまだ至らなかったと振り返ります。
そんな中、職場の利用者様とのいくつかの出来事が重なり、介護美容への想いが大きく動き始めました。
お墓参りに出かけたが、足の爪のトラブルで諦めて帰ってきてしまったという利用者のAさん。
知り合いのネイリストに相談したり、自分のこれまでの知識と経験から、爪のお手入れをしてあげたことで、泣いて喜んでもらえたといいます。

私の手を握って、『やっとお墓参りに行けたよ!ありがとう!』と言われたのは嬉しかったですね。
認知症になっても美容への意識が高い、100歳を越える利用者のBさん。ある日、塗り絵をしていると、色鉛筆で眉毛を描こうとしたり、赤い色鉛筆で紅を塗ろうとする姿を目の当たりにします。

『認知症になっても綺麗でいたいという気持ちは忘れないんだ』と、そこでまた一つ学ばせてもらいました。
こうした経験から、その人を支えるケアへの関心が深まり、以前SNSで見かけた“介護美容”という言葉と、現場での出来事がつながったといいます。Chihiroさんは、介護美容が学べる専門スクール「介護美容研究所」へ入学を決意しました。
学んだその日から、現場でアウトプット

Chihiroさんは、授業で学んだ内容をすぐに現場で実践していったそうです。

入学する前から地域や職場でも『今度から介護美容を学ぶんです』とお話させていただいていたんです。

そうすると、『じゃあ、やってみて!』と言ってくださる方が多かったですね。
職場の利用者様からも声をかけてもらえることも多く、学んだ内容を現場でアウトプットしやすい環境が自然と整っていったのだそうです。

スタッフからも『利用者さんの表情が全然違うね』と、嬉しいフィードバックもいただきました。
周囲からも利用者様の変化を実感する声があがり、介護美容が利用者様の表情や雰囲気に与える影響を感じるきっかけとなりました。
また、学んだことをすぐに実践できたことで、理解もより深まり、介護美容は“特別な時間”だけではなく、日常ケアの中にも自然に取り入れられるものだと肌で実感したそうです。
美容を通して見えた、利用者様の新しい一面

職場で月に1回実施している美容レクリエーション。
Chihiroさんは現在、ご利用者様へのセルフハンドトリートメントやスキンケアのレクチャーを中心に担当されています。
施術の際には、ご利用者様ご自身に好きなアロマの香りを選んでいただく工夫も取り入れて、ただケアを施すだけでなく、ご利用者様が主体となってリラックスできる空間づくりを、Chihiroさん自身の手で形にしています。
その中でも特に印象的だったのは、男性利用者様たちの反応だったそうです。

すごいノリノリで参加してくださったんですよね。

『家でこんなアイテム使ってる』『バブル時代の時は化粧水ぬってたんだ』というお話をしてくれました。職場の先輩スタッフも初めて聞くような話がいっぱい出てきたんです。
普段なかなか聞くことのない美容の話題をきっかけに、利用者様同士やスタッフとの会話も自然と広がり、お互いへの理解が深まる温かい時間になっていたと、Chihiroさんは感じたそうです。

お休みだったスタッフが当日の写真を見て『この方、こんなに笑うんですね!』『久しぶりにこんなにいい笑顔を見ました!』と驚いていました。

美容は男性も女性も、その人らしく輝けるツールなんだと改めて感じました。

クラスメイトとの出会いも、大きな学びに

Chihiroさんに、介護美容研究所の魅力についても伺ってみました。
- 現場経験豊富な先生から直接学べる
- 同じ志を持つ仲間と出会える
まず一つ目は、現場目線で学べる環境です。

ありきたりの言葉しか出てこないんですけど、講師の方からは本当に質の高い学びができていると感じました。
現場の最前線で活躍している講師陣だからこそ、“美容”だけでは終わらない、介護美容ならではの実践的な学びにつながっていると感じているといいます。
そして二つ目は、同じ志を持つ仲間との出会いです。
Chihiroさんは、隣町に住んでいるクラスメイトが主催する体験会にも月1〜2回ほど参加しています。
授業だけで終わる関係ではなく、卒業後の活動を見据えながら自然と横のつながりが広がっていることも、学校の魅力のひとつなのかもしれません。

私のクラスにはアイデアマンが多くて、授業とは別で仲間からも学ばせてもらえることもありましたね。
最前線で活躍する先生から学べることと、同じ志を持つ仲間と切磋琢磨しながら成長できること。
その両方が、Chihiroさんにとって介護美容研究所ならではの大きな魅力になっているようです。
今後の展望:介護美容をもっと地域へ広げていきたい

今後は、少しずつ介護美容の活動を増やし、将来的には独立も視野に入れているそうです。

卒業後は、少しずつ活動量を増やしていけたらと考えています。
すでに地域の施設から新たな相談も届いているとのことですが、「今は無理しすぎないように」と周囲が温かく見守り、Chihiroさんが余裕を持って訪問できるようになるまで依頼することを待ってくれているといいます。

だからこそ、そのようにご厚意で依頼を止めて待ってくださっている施設様には『お待たせしました!』という形で、地域に還元できたらと思っています!
これから介護美容を学ぶ方へのメッセージ

最後に、これから介護美容に興味を持つ方へ向けて、Chihiroさんからメッセージをいただきました。

介護美容って、“誰かを喜ばせたい”という気持ちがあれば、きっと意味のある学びになると思うんです。

利用者様やご家族が笑顔になって、その姿を見た自分も嬉しくなる。そんな“笑顔の循環”が生まれるのが、介護美容の魅力だと思っています。自分の地域、小さな範囲でもいいので、必要としている方に届けていけたら、その輪は少しずつ広がっていくんじゃないかと思います。
一人ひとりと丁寧に向き合いながら、“その人らしさ”を大切にケアを届け続けるChihiroさん。
“誰かを喜ばせたい”という想いが、利用者様やそのご家族、そして周囲の人たちの笑顔につながっていることが、インタビューを通して伝わってきました。
まとめ
「こうしたい」という想いに寄り添いながら、日々介護美容を実践しているChihiroさん。
美容ケアをきっかけに生まれた笑顔や会話の広がりなど、一つひとつの出来事から、美容の力を実感していました。
介護美容は、特別な技術だけではなく、相手を想う気持ちや、「その人らしさを大切にしたい」という想いから始まるケアなのかもしれません。
Chihiroさんの活動は、これからも地域の方に温かく見守られながら、たくさんの笑顔を生み出していくことでしょう。
介護美容を学ぶなら専門スクールがおすすめ

介護美容研究所は、高齢者向けのヘア・メイク・ネイル・トリートメントなどの施術技術を学ぶことができるプロスクールです。修了後は、ケアビューティストとして、多くの卒業生が現場で活躍の場を広げています。
現在、全国6エリアで展開(東京〔原宿・代々木〕/横浜/大宮/名古屋/大阪〔梅田・心斎橋〕/福岡)しており、これまでに2,900名以上の卒業生を輩出しています(2025年10月現在)。
実践的なスキルを学ぶ現場実習のほか、卒業後の転職サポートも提供しており、学ぶだけでなくキャリアを築くためのサポートが充実しています。
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