「意味がないと言われても」|介護美容の輪を広げる大黒さんの挑戦
いくつになっても「誰かの笑顔のきっかけになりたい」と思えるのは、とても素敵なことです。
介護や医療の現場に携わる人の中には、身体のケアだけでなく、心が元気になるような関わり方を追い求める人も少なくありません。
そんな中、介護美容を通して地域に笑顔を増やすために活動をしているのが、介護美容研究所 心斎橋校の大黒さんです。
地域の笑顔づくりの担い手として、日々奮闘する大黒さんに、今回詳しくお話を伺いました!

大黒さんの今とこれまで

介護美容研究所 心斎橋校に通う大黒捺実さんは、2人のお子さんを育てる母でもあり、仕事と勉強を両立させながら、地元・奈良から介護美容を広めるために日々奮闘中。
デイサービスや病院で看護助手の経験もある大黒さんは、現在、介護老人保健施設にて介護職員として勤務しています。
そんな大黒さんは、もともとは大手雑貨店で販売の仕事をしていましたが、コロナ禍で改めて自分の仕事を見つめ直したといいます。

思い切って違う道に進みたいなと思って、福祉・介護の道に進みました。
現在は、介護美容の学びを深めるだけでなく、同じ志を持つ仲間とチームを組み、地域の高齢者に美容ケアを届ける活動も積極的に行っています。
介護美容研究所との出会い:新しいケアへの第一歩

大黒さんは、日々の業務の中で、利用者に十分にケアが行き届かず、悔しく思うことがあったといいます。

ただ座ってるだけ、寝るだけ。お風呂を待ってるか、ご飯を食べるかみたいな…。『こんな生活は果たして楽しいのか?』と、ちょっと考えちゃったんです。よく見ると、利用者さんは肌もカサカサしてるし、『オイルぐらい塗ってあげたいな…。』なんて考えてる時に、たまたま学校の広告を見ました。
「日頃モヤモヤと悩んでいたことがこれで解決できる」と、介護美容に興味を持ち、すぐに介護美容研究所への入学を決めました。

まだ介護美容という言葉を知らない頃、自分でも独学で勉強したこともあったんです。ネイルを利用者さんに塗ってあげたらすごく笑顔になってくれたんですよね。そういうのを思い出したら、今のタイミングで広告が出てきたってことは、『入学しろって言われてるのかな』と思いました。

入学のことは夫にも相談したんですけど、『やりたいんだったら、やったらいいよ!』と応援してくれたので、迷いもなくスムーズにいきました。走り出したら止められないということを分かってくれていたんでしょうね(笑)。
仲間と学ぶ楽しさ:介護美容の世界

入学から半年が経った今、大黒さんは楽しく充実した学校生活を送っています。

クラスメイトが良い人ばかりで、全体的にとっても楽しいですね!授業も、先生方が熱く教えてくれるので、私たちも吸収しやすいです。
現場実習では利用者とじっくり触れ合い、施術後の反応を見ることで、介護美容をもっと学びたいという気持ちにさせてくれるといいます。

実習に行く度に、皆さんすごく大きなリアクションで返してくれるんです。『学んで良かった、実習に来て良かった』と、さらにモチベーションにも繋がっています。

介護美容を学んでいく中で、自己満足で終わりにしたくないし、知識を自分の中にもっと取り入れたいんです。ゆくゆくは、『自分のおばあちゃんにもやってあげたい』という気持ちからもきているかもしれません。
介護美容をきっかけに笑顔になる瞬間に立ち会うことで、大黒さんは改めて介護美容の力の素晴らしさを実感しているそうです。
自ら切り拓いていく新しい道

介護美容を地域に広めたい――。その想いを胸に、大黒さんは入学からわずか1ヵ月で名刺を作り、人生初の営業活動をスタートしました。
- 施設への飛び込み営業
多い時で月8件ペースで訪問、自ら介護美容を提案している - 地域ネットワーク拡大
SNSを通じて訪問看護ステーションの代表とつながりを持つ
地域のケアマネさんを紹介してもらう - イベント企画
介護施設だけでなく一般企業とのコラボ企画も検討中

最初の頃は『美容なんか意味ないよ』と言われてしまって、すごくヘコみました(笑)。地域柄、新しい文化をなかなか取り入れないのか、否定的な意見が多かったです。その壁をどうやって壊していくかが、今一番の課題ですね。

今、色々と企画を考えているんですけど。自分たちが提供する介護美容を取り入れた施設を、他の施設がみたときに『あそこの施設すごいね!うちでも取り入れようか』という感じで、ザワつかせたいですね(笑)。やれることは全力でやっていきます!
大黒さんの住んでいる地域では、新しいものを受け入れにくいという一面があるそうです。しかし、その問題を解決することこそが、自分が挑戦する意味だと大黒さんは考えています。
目の前の困難も、誰かの笑顔のために全力で乗り越えていく――。そんな姿からは、大黒さんの強い熱意が感じられます。

仲間と立ち上げた地域貢献団体「ハッピークラウン」

そんな大黒さんが中心となって立ち上げたのが、地域の高齢者に美容ケアを届ける地域貢献団体「ハッピークラウン」。介護美容研究所の仲間たちと活動を始め、現在は10名ほどが所属しています。

最初は、学校のボランティア実習の日程が合わなかったり、活動先がなかなか見つからなかったりと、悩んでいたんです。
そんな時、ある施設が無料で場所を提供してくれることが決まり、「せっかくなら一人でやるよりみんなでやったほうが楽しいのでは」と後押しされ、大黒さんがクラスメイトに声をかけたことが、チーム結成のきっかけとなりました。

イベントを通して、『今日メイクしてもらったからこのままお茶会行こうか』と、嬉しそうな利用者の姿を見ることもできるんです。自分たちの提供する空間が、利用者の方の憩いの場みたいになっていて、こちらとしてもすごく嬉しいですよね。
今では、施術を受けた利用者が友人を連れて参加することもあり、大黒さんたちの活動は口コミでも広がりつつあります。また、ある時は数時間で10名以上が集まり、「こんなに多くの人が集まるなんてすごいですね」と施設職員から声をかけられ、地域に少しずつ根付いてきています。

大黒さんは、ボランティア活動や介護美容を広める取り組みを
いつも率先して企画し、私たちを引っ張ってくれる存在です。
背中を見ているだけで、「私も頑張ろう」と自然と思わせてくれる、
とても心強いリーダーでもあります。
いつも私たちをまとめてくれて、本当にありがとう!
これからも、一緒に切磋琢磨しながら介護美容を広めていけたら嬉しいです!
仲間と一緒にやりがいを感じながら、介護美容には人を笑顔にする力があることを実感する日々が続いています。
今後の目標:多くの笑顔を届けたい

卒業後は仕事を続けながら、介護美容を軸とした活動を更に拡大させることが目標だといいます。

おばあちゃんたちの口コミは、本当にすごいじゃないですか(笑)。上手に口コミの力も借りながら、今いる地域だけじゃなく、もっと広範囲に介護美容を広めていきたいですね。

『そもそも介護美容を知らない』『ネイルが好きなのに我慢している』。そんなおばあちゃんたちがどこかに居ると思ったら、めちゃくちゃ悔しいんです。少しの時間でも癒すことができたら、今より生活が楽しくなると思うんですよね。そんな人たちのために頑張りたいです!
介護美容研究所へ入学を検討している人へのメッセージ

最後に大黒さんから、介護美容を学んでみたい人へのメッセージをいただきました。

新しい一歩って、たくさん悩むと思うんですよね。その間、時間だけがどんどん過ぎてしまって…。でも、介護美容を学べるのもどんどん遅くなってしまうので、思い切って資料を請求したり、事務局の方に相談してみるのが一番いいかなと思います。自分の中のタイミングを逃さないように、自らチャンスを掴みにいく気持ちが大事ですね。

ずっと悩んでいるままだと、高齢者の笑顔も見れないままだと思うんです。『高齢者が好き』『みんなを笑顔にしたい』という人は、絶対通った方がいいです!
まとめ
介護美容は単なる美容ではなく、人と人の心をつなぐ新しいケアです。
利用者の笑顔や触れ合いを通して生まれるあたたかい時間は、ケアを受ける側だけのものでなく、大黒さんのような介護美容を提供する側にとっても、大きな原動力となります。
誰かを笑顔にしたい、地域に介護美容を広めたいという想いを胸に、大黒さんは今日も挑戦を続けています。その一歩には、迷いや不安もあるはずですが、それでも行動し続ける姿は、きっとあなたにも勇気を与えてくれるはずです。
介護美容を通して誰かのために寄り添うケアが、今後さらに広がっていくことを願っています。
介護美容を学ぶなら専門スクールがおすすめ

介護美容研究所は、高齢者向けのヘア・メイク・ネイル・トリートメントなどの施術技術を学ぶことができるプロスクールで、卒業後はケアビューティストとして活躍することができます。
現在、東京校・横浜校・大宮校・名古屋校・梅田校(大阪)・心斎橋校(大阪)・福岡校の7拠点で開校しており、これまでに2,900名以上の卒業生を輩出しています(2025年10月現在)。
実践的なスキルを学ぶ現場実習のほか、卒業後の転職サポートも提供しており、学ぶだけでなくキャリアを築くためのサポートが充実しています。
介護美容研究所では、介護美容に興味を持ってくださった方を対象に、カリキュラムの内容や講座料金などの詳細を記載したパンフレットを無料でお送りしています。
興味のある方は、まずは無料で資料をご請求ください。


