介護福祉士の「歯がゆさ」を原動力に。平松久実さんが切り拓く「介護美容レクリエーション」という道
「理想の介護があるのに、現場が忙しすぎる…」「毎日頑張っているけど、このままでいいのかな」
あなた自身が感じているその「歯がゆさ」こそが、次のキャリアを切り拓く原動力になるかもしれません。
その葛藤を原動力に、介護福祉士からのセカンドキャリアとして「介護美容」の道を選び、今、最前線で活躍しているのが、介護美容研究所・心斎橋校の一期生、平松久実さんです。
彼女もかつては、皆さんと同じように介護現場で悩みを抱えていました。
介護福祉士から独立後、どのように『介護美容レクリエーション』を確立したのか。その道のりと成功の秘訣に迫ります。

介護美容をレクリエーションとして確立した平松さんの3つの軸

現在、平松さんは 株式会社しずくいろ の代表として、精力的に活動されています。
- 施設で介護美容レクリエーションを提供
- オンラインコミュニティの運営
- 介護美容レクリエーション士 認定講座
訪問先の施設からは「早く出会いたかった」と大好評!
独立後、個人契約に加え法人契約も大幅に増加。現在では全体の約7割が介護施設との法人契約となり、事業の安定化につながっています。
それだけではなく、「介護美容を学びたい」という声が多く寄せられたといいます。その思いから、平松さんは「介護美容レクリエーション士」という民間資格を創設。

私一人で営業するよりも、施術できる人を増やして、このサービスをどんどん広めていきたいと思っています。
順調に事業を拡大されている平松さんですが、ここに至るまでの道のりは、決して平坦なものではありませんでした。
介護福祉士の経験が導いた「介護美容」というセカンドキャリア

平松さんは、短期大学で介護を学び、介護福祉士を取得。卒業後、特別養護老人ホームに勤めました。

理想の介護が自分の中であって。でも、現場ではやるべきことが多くて、理想を実現できない歯がゆさを感じていました。
そんな平松さんの心には、実習中に参加した美容レクリエーションでご利用者様が見せた笑顔が、鮮明に焼き付いていたといいます。

利用者さんが生き生きと過ごせるような“美容ケア”を専門知識のある人に任せたい。介護士の負担を減らすためにも分担が必要だと介護士時代から強く感じていました。
介護美容研究所との出会い

一般的な美容知識を学んでも、それを介護現場で活かすのは難しいかもしれない。そんな時に見つけたのが、介護美容専門のスクールである「介護美容研究所」でした。

当時は東京にしかなくて。3ヶ月後くらいに「心斎橋校が開校しますが、いかがいたしますか?」と連絡をいただいて「行きます!」と即答しました。
2020年10月、平松さんは心斎橋校の一期生として、新たな一歩を踏み出しました。

クラスメイトは良い人ばかりでした!
介護職の人もいれば、全く別の職種の人もいる中で、みんなが助け合いながら学んでいく姿勢があって、すごくいいクラスだったと当時を振り返ります。

介護美容って本当に仕事になるの?平松さんのリアル年表
1期生として介護美容の道に飛び込んだ平松さんが、いかにして契約を掴んだのでしょうか。

- 営業活動スタート!
- まだ手探りの状態で、ターゲットを絞らず片っ端から介護施設や地域包括のケアマネージャーを訪問。「こんなことをしています」と自己紹介するだけの営業を開始したが、成果はゼロ。
- 入学から半年:5月
- 具体的なサービス内容や料金設定に悩み、実現に向けて手探りの交渉を続ける。

求められていることも、何が売れるのかもわからない。“何を売りたいか”が掴めない。一番大変でしたが、介護美容を広めたい気持ちだけは誰よりも強かったです。

- 6月
- 転機到来!前職の事務職時代に出会った、全く異業種の製造業の社長との再会。社長の紹介で介護施設との初めての契約チャンスが生まれる。
- 8月
- ついに初契約成立!アルバイトと両立しながら介護美容サービスを提供。

初めて自分の活動でお金が生まれた瞬間は、本当に嬉しかったです

- 創業半年後
- 介護施設との契約が増え、収入は10万円→15万円ほどに。ここで「一つの商品」が形になり、ニーズが明確化。口コミで他の施設にも広がり始める。
- 2021年
- 本格的に「株式会社しずくいろ」を運用。現場・経理・施設とのやり取りを一人でこなす日々がスタート。
- 2023年末
- 事業が拡大し、一人で回すのが難しくなる。
介護美容研究所がきっかけでチーム結成へ
2021年に開業し、2023年の末までは、現場も経理も施設とのやり取りも、すべて平松さん一人で担ってきました。事業拡大に伴い、一人で担う仕事量が限界を迎えたため、チーム化を決断します。
そのチーム結成の核となった最初のパートナー、二期生赤澤さんとの出会いは、介護美容研究所がきっかけでした。


care sweet(介護美容研究所の卒業生支援サービス)に登録していて、そのお仕事でたまたまペアになった方が赤澤さんです。志とか、人となりを知って、すごく素敵な方だなと思いました。
こうして平松さんは、現場を信頼できる仲間に任せ、自身は営業活動と施設とのやり取りという、新たなステージに進むことができたのです。

ケアスウィートは、全国訪問理美容協議会が全面バックアップする訪問美容サービスのことで、要件を満たした介護美容研究所の卒業生が、技術者として登録することができます。

介護美容を通じて、あなたの「得意」が必要とされる場所に。
『介護美容』がメディアで取り上げられる機会が増えたこともありますが、平松さんにとっては、それ以上に社会のニーズが顕在化してきた証だと感じられるそうです。

やっと時代が追いついてきたな、と感じることが増えています。

入学した当初は「何の意味があるの?」「それでお金を取るの?」という声が多かったのですが、今では『聞いたことがある』『すごくいい仕事だね』と評価してもらえることが多いです。
平松さんが描く最終目標

平松さんは、大きく2つの目標を掲げています。
- 介護美容・介護美容レクリエーションの価値を高めながら広め、介護施設に「当たり前に取り入れられる」存在にすること。
- 介護美容に携わる人たちが輝きながら働ける場を創り出すこと。

それぞれ得意・不得意があり、性格も一人ひとり違います。そうした個性をお互いに生かし合えるサービスや環境を作ることが、私の最終的な目標です。
まとめ
介護福祉士時代の「歯がゆさ」を原動力に、介護美容の世界に飛び込んだ平松さん。
最後に、これから介護美容の道に進むか迷っている方に向けて、力強いメッセージをいただきました。


不安や厳しい声に直面することも多いと思います。でも、介護美容は本当に尊い仕事で、やればやるほどその価値を実感できます。

必ず待っている人がいます。本当に必要としている人は、現場にたくさんいるので、その思いを胸に、一緒に頑張ってほしいです。介護美容を世の中にとって価値あるサービスとして届けるために、共に歩んでいきましょう!
平松さんも、この記事を読んでいる皆さんと同じように介護現場で悩んでいた一人の介護福祉士でした。
今、あなたが現場で感じているその思いは、平松さんが言う「必ず待っている人」を笑顔にする力に変わるかもしれません。まずは、一歩踏み出してみませんか?
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