人と人が繋ぐ介護美容:古河真利さんのケアビューティストへの転身ストーリー
介護美容研究所 大阪校を卒業し、現在ケアビューティストとして活躍する古河真利さんへ、介護美容との出会いから現在までのお話を伺いました。コロナ禍で苦戦した日々の様子や、介護美容への想いをご紹介します。
予期せぬ転機から見つけた新たな道
古河さんの介護美容との出会いは、人生の大きな転換点から始まりました。コロナ禍によるリストラで突然仕事を失い、シングルマザーとして将来への不安を抱える中、偶然目にした介護美容研究所の広告が運命を変えました。
「この仕事がしたい」という直感と同時に、かつて看取った義理の母の顔が浮かんだといいます。「当時は仕事と子育てで精一杯で、母に何もしてあげられなかった。その心残りが、介護美容への道を選ぶきっかけになったのかもしれません」と古河さんは振り返ります。
コロナ禍での活動開始:イベントを通じた地道な普及活動
卒業後、古河さんは早速活動を開始しようとしましたが、コロナ禍で施設への直接の営業が難しい状況に直面しました。そこで彼女が選んだ戦略は、イベントを通じて介護美容を広めることでした。
「最初は全然誰も来てくれなかったんですけど、介護の仕事であったり、在宅で介護されてる方とかは介護美容っていう言葉を聞くと、『それ何?』って気になって来てくれるんで。イベントをとにかく詰め込みましたね」と、古河さんは語ります。週末はイベント開催、平日は体験会と精力的に活動を続けた結果、ハンドトリートメントやネイルの体験を通じて、少しずつ介護美容の認知度を高めていきました。
人と人が繋ぐ:地域の介護美容
地道な活動の成果が実を結び始めたのは、約2年後のことでした。
ようやく『介護美容って知ってますか?』ってイベントで言った時に、今年ぐらいかな。やっと聞いたことがあるっていう人が増えてきたなっていうのは実感してます。
特に印象的だったのは、一人のお年寄りとの出会い。
『これ何?』って声をかけてくださって。体験してくださって、すごい喜んでくれて。
『今から自分のデイサービスにあなたのこと紹介してくるから』と、ご利用者さんが自ら宣伝してくれる事ってあるんだなって、すごい嬉しかったですね。
この経験を通じて、古河さんは介護美容が単なるサービスではなく、人と人を繋ぐ架け橋になり得ることを実感しました。
ケアビューティストとしての喜びと使命
通学当時の実習の時から、実習の帰り道に『行ってよかったな』って毎回思ってたんですよ。
利用者の方々が介護美容の日を楽しみに準備してくれる姿や、1年前と比べて明らかに変わった表情を見ると、この仕事の意義を強く感じるそうです。
介護美容があることで、デイサービスに来る回数が増えたという方もいます。
『顔が見れる回数が増えたから、家族さんがありがとうって言ってたよ』みたいな感じて言ってくれて。あぁ、役に立てたんだなっていう風に思いました。
地域の取り組みに役立つ介護美容
介護美容は、高齢者の生活の質を向上させるだけでなく、地域コミュニティの活性化にも一役買っています。ある市では、一人暮らしの高齢者の安否確認のきっかけになるようにと、毎月イベント開催に取り組んでいます。ある時、市から古河さんへ介護美容でのイベント開催の依頼が入り、当初数人しか集まらないだろうと予想されていたところ、参加された方の口コミで広がり、1時間で20人以上が参加するという盛況ぶり。そこからその市では、地域のイベントを毎月行うと10人以上が参加されるようになったそうです。
みんな外に出るきっかけを求めていたんだと感じました。介護美容が、高齢者の方々の社会参加を促すきっかけになれたことが本当に嬉しかったです
諦めずにチャレンジしてほしい:同じ境遇の方へのメッセージ
悩んだら…やってみてほしいですね。やる前から諦めるのはすごくもったいないと思うので。辞めるなら一回チャレンジしてほしい。
コロナ禍でのリストラ経験や、シングルマザーとしての多忙な毎日と並行しながら精力的に活動を続けるなど、いくつもの逆境を乗り越えてきたからこそ、同じ境遇の方たちのプレッシャーや心配事、不安な気持ちを人一倍理解されている古河さん。
今じゃなくてもいいと思うんですよ。介護美容を勉強しだした頃に比べると、どんどん今から広がってくるところだと思うので。今後やりたいって、やれるタイミングってきっとどこかで出てくると思うので、今じゃなくてもいつかは介護美容に触れてほしいなと思います。
介護美容は地域の活性、社会全体に新たな絆を生み出す可能性を秘めています。古河さんの経験は、一人の想いが世の中を変える力を持っていることを教えてくれています。
介護美容を学ぶなら専門スクールがおすすめ
介護美容研究所は、高齢者向けのヘア・メイク・ネイル・トリートメントなどの施術技術を学ぶことができるプロスクールで、卒業後はケアビューティストとして活躍することができます。
現在、東京校・横浜校・名古屋校・梅田校(大阪)・心斎橋校(大阪)・福岡校の6拠点で開校しており、これまでに2,000名以上のケアビューティストを輩出しています(2024年10月現在)。
実践的なスキルを学ぶ現場実習のほか、卒業後の転職サポートも提供しており、学ぶだけでなくキャリアを築くためのサポートが充実しています。
介護美容研究所では、介護美容に興味を持ってくださった方を対象に、カリキュラムの内容や講座料金などの詳細を記載したパンフレットを無料でお送りしています。
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