人生観が変わった!介護美容導入で起きた『施設の変化』とは?
小規模多機能ホーム/グループホーム 尾久のはらっぱが大切にしているのは、手取り足取りのケアではなく、ご利用者のお身体の状態などを最大限に考慮した上で『自立』した毎日を支えるために、適切な『生活支援』を行っていくこと。
そんな尾久のはらっぱでは、介護美容研究所を卒業した「ケアビューティスト」が職員として在籍しており、毎月22日に「はらっぱBEAUTY」を開催し、介護美容を導入しています。
INTERVIEW
今回は『小規模多機能ホーム/グループホーム 尾久のはらっぱ』の佐野施設長に、介護美容を導入することで施設に起きた変化をお伺いしました。
介護美容が変えたご入居者の笑顔
佐野施設長は、介護美容を施設に取り入れたことで、ご入居者の多くの変化を目の当たりにされたそうです。
一番大きいのは、入居者さんと利用者さんの表情が明らかに変わったことです。
こちらの施設では、認知症を患うご入居者が全体の約8割を占めています。今あったことを5分後には忘れてしまう方も少なくありません。そんな中、介護美容を通してご入居者の方々に新たな心の変化があったのです。
あるご入居者の方は、ご自分のネイルを見たり、鏡に映るメイクをしたお顔を見ることで「美容ケアをやってもらったんだ」という記憶がよみがえり、思い出しては何度も感動をされていました。
その感動が「また体験したい」という新たな行動につながったことは、佐野施設長にとって驚きと喜びでした。単なる”美しさ”を超えて、感動や人生観をも変える力を介護美容が秘めていると実感されたそうです。
介護美容を通して、その方の人生そのものが変わったのではないかと感じます。
家族が見た新しい表情とその効果
介護美容の影響は、ご入居者本人だけにとどまりません。ご家族にも大きな変化をもたらしています。「これまでお母さんが見せたことのないような表情を見ることができた」というご家族の声が多く寄せられています。
ある方は、「今まで知らなかったお母さんの一面を知ることができました」と話しています。しばらく会いに来なかった息子さんが訪問するようになり、さらには食事介助まで行うようになったそうです。
ご入居者さんの変化がご家族の気持ちを変えたりとか。新しい価値観みたいなものに触れたからだと思うんですけれども。そういった効果もでてきましたね。
介護美容が家族の心を柔らかくする瞬間
介護は、時にご家族にも大きな負担を強いるものです。
「長年介護をして疲れ果ててしまった」というご家族も、介護美容によって変わることがあります。
施設で介護美容を体験したご入居者の表情や行動の変化が、ご家族の心を解きほぐし、再び家族としての絆を取り戻すきっかけになることがあります。
「初めて知る母親の一面」「笑顔の写真に感じる温かさ」といったエピソードが、佐野施設長の記憶に深く残っているそうです。
介護美容は、ご利用者本人だけでなく、その周囲にいる家族にもポジティブな影響を与え、家族全体の在り方を少しずつ変えていく力があるのです。
介護と美容が融合した新しい専門性
介護美容の施術には、スキルはもちろん、ご利用者への配慮が必要です。尾久のはらっぱでは、美容のプロでありながら介護の知識を持ち、歩行介助や車いす介助などの医療的サポートにも対応できるケアビューティストが活躍しています。
介護と美容をくっつけたところが画期的だと思います。介護にも傾かないし美容だけにも傾かない、そのポイントを抑えた職員が増えてくれるとすごくいいと思います。
たとえば、ご利用者の体調の変化を細かく観察し、その日の状況に応じた施術を柔軟に提供する必要があります。この両面を備えた人材が増えることで、介護美容の可能性はさらに広がると期待されています。
介護美容の未来に向けて
介護美容が広がることで、ご利用者やご入居者、そしてそのご家族の生活がより豊かになるだけでなく、施設全体の雰囲気も明るくなります。
介護業界の課題である「楽しさの提供」という側面において、介護美容は非常に大きな可能性を秘めているのです。
認知症の進行によって忘れていく記憶の中でも、美しいネイルやメイク等の施術後の心地よさは、ご入居者の心に感動として刻まれ続けます。
それが新たな日常を形作り、人生の喜びを取り戻す鍵となっています。
介護美容というジャンルを学んでいる方々が、今後もっと増えていくと良いなと思っています。
まとめ:美しさと感動が生み出す新たな価値
尾久のはらっぱでの介護美容の取り組みは、ご利用者本人だけでなく、そのご家族にも大きな変化をもたらしています。
忘れることの多い認知症患者の方が「またやりたい」と繰り返し感動される姿は、介護美容の持つ可能性の象徴です。
美しさが生み出す感動、それを支える介護と美容の専門性。この二つを融合させた介護美容は、これからの介護施設において欠かせない存在になるでしょう。
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