ケアビューティストとは?仕事内容・資格・将来性をプロが徹底解説
さまざまな福祉・介護サービスが展開される現代において、美容の力で高齢者の生活の質を向上させる「ケアビューティスト」という専門職が注目を集めています。
長年おしゃれを楽しんできた世代にとって、美容は単なる贅沢ではなく、「自分らしくあるための生活の一部」であり、生きる意欲を支えるための重要な要素。
しかし、多忙な介護現場やご家庭では、状況によっては生活の質を高めるケアまで十分に時間を割けない場合もあります。
この課題を解決するために全国の施設で活躍しているのが、介護美容のプロフェッショナル「ケアビューティスト」です。
今回は、その仕事内容、必要な資格、そして将来性を徹底的に解説します。

ケアビューティストとは
「ケアビューティスト」は、株式会社ミライプロジェクトが商標登録しており、介護美容研究所の卒業生のみ使うことができる名称です。
単に見た目を美しく整えるだけでなく、心身に深いリラックスをもたらし、高齢者のQOL(生活の質)向上と生きがいの創出を目的としています。
その活躍の場は、介護施設や医療機関、そして訪問美容と、多岐にわたります。

ケアビューティストが求められる社会背景

総務省統計局の公表データによると、日本の65歳以上人口比率は29.4%(2025年9月時点)と世界で最も高い水準に達しており、超高齢社会が本格的に進行しています。
引用:「統計からみた我が国の高齢者」総務省(令和7年9月 14 日)https://www.stat.go.jp/data/topics/pdf/topics146.pdf
団塊の世代が75歳以上となる「2025年問題」を経て、医療・介護のニーズがピークを迎える今、介護現場では、最低限の身体ケア(生命を支える基本ケア)さえも維持が困難なほど、供給体制が逼迫しているのが実情です。
しかし、このような状況下で、介護のニーズそのものは次の段階へと進んでいます。
国が定める介護サービスの評価基準(介護報酬改定)が、単なる介護度維持ではなく、リハビリや栄養管理などQOL向上につながるケアを重視し、高く評価する方向にシフトしているのです。
この流れは、利用者側が求めるのは単なる生存維持ではなく、「最期まで自分らしくありたい」という尊厳と心の満足度(QOL)の維持を求めていることを示しています。
ケアビューティストが求められる社会背景は、まさにこの「供給の危機」と「利用者ニーズの高度化」によって生まれたギャップを埋め、「選択肢の尊重」を実現し、高齢者が心の高揚感を持って生活できるよう支援することにあるのです。
データから見る介護美容

高齢者が「自分らしく輝くこと」を諦めない社会を実現するため、介護施設や医療機関では、介護美容サービスの導入が進んでいます。
株式会社ミライプロジェクトのデータによると、有料老人ホームをはじめ、様々な施設でケアビューティストによるサービス導入が進んでいることが確認されており、専門知識を持つ人材への需要は高まる一方と言えます。

ケアビューティストの仕事内容と魅力
ケアビューティストには、様々な活動スタイルがあります。
また、介護美容に対する需要が高まることで、仕事内容はさらに多様化していくことが予測されます。
ここでは、その多様な働き方の中から、現在多くの卒業生が選択している一般的なケースをいくつかご紹介します。
提供メニュー
ケアビューティストは、様々な美容メニューを通じて、心と身体の両方に働きかけます。

- ケアメイク
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顔色の改善、表情筋への刺激、認知機能の活性化
- ケアネイル
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爪の健康維持、指先の運動、色彩による心理効果
- ハンドトリートメント・フットトリートメント
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タッチケアによるリラックス効果や血行促進
- フェイシャルトリートメント
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顔の保湿や唾液腺を刺激することで唾液の分泌が促され、口腔内の細菌増殖を防ぎ、清潔な状態を保つ役割をもつ。
ケアビューティストの多様な働き方
ケアビューティストの最大の魅力は、柔軟な働き方と大きなやりがいを両立できることです。
1. 副業として活動する方
- 主婦業の合間に週2〜3回程度、施設や個人宅への訪問を実施。拘束時間が短いにもかかわらず、一般的にパートで働くよりも高い収入を得られるケースが多くあります。自分の時間を大切にしながら、新たな分野へ挑戦できる働き方です。

2. 本業として独立・開業する方
- 個人事業主として起業。現在は介護施設等と16件、個人2件と契約を結び、月の売上は会社員時代を超えるまでに成長。(2025年1月現在)介護美容を広めるべく、精力的に活動を行い、高い収益性を実現しています。

3. 講師・教育者として活躍する方
- 自身が美容ケアを行うだけでなく、次世代を育てる立場になる方もいます。自分の強みを活かしながら個人活動と並行し、教育者としての社会貢献も果たしています。

また、介護業務と整容を兼ねる「ビューティーケアワーカー」も、現場の質を高める存在として注目を集めています。

必要な資格・スキル
未経験から挑戦可能
介護美容サービスを提供する上で、必要な資格はありません。
ただし、要介護者に対して安全かつ効果的にサービスを提供するには、専門的な知識と技術の習得が不可欠です。
介護美容研究所で学ぶ必要がある理由

介護美容研究所は、株式会社ミライプロジェクトが運営する日本初の「介護美容」の専門プロフェッショナルスクールです。
介護・医療の知識と、高齢者や要介護者に配慮した美容技術を体系的に学ぶことができます。
単なる美容技術だけでなく、高齢者特有の心身の状態を理解した上で、技術を提供できるケアビューティストを養成しています。

講師は全員、介護美容サービスを提供する現役のプロ。
ケアビューティストとして働くために必要なスキルを学べる、充実したカリキュラムと実際に介護施設で行う現場実習が特徴です。
これらのカリキュラムでは、ケアメイク、ケアエステ、ケアネイル、アロマテラピー、カラーコーディネートなどの専門技術や知識を段階的に習得することができます。

活動の幅を広げられる資格
ケアビューティストとして活動の幅を広げるために、以下の資格があると有利です。
- 介護系資格:介護職員初任者研修、介護福祉士など
(現場でのコミュニケーションや知識に役立ち、採用時に有利) - 美容系資格:美容師免許、エステティック関連資格など
(技術力の証明として、クライアントの信頼を得やすくなる) - 看護師、医療系資格:
(医療機関での活動や、専門的な知識が求められる場合に強みになる)
ケアビューティストになる方法

カリキュラムや費用、卒業後のサポート体制の詳細を確認。
具体的な仕事内容や、卒業生のリアルな声を聞いて疑問を解消。
実際の授業やスクールの雰囲気を体験し、学習のイメージを固める。
介護美容の専門知識と技術を体系的に習得。
提携施設とのマッチングや独立支援を受け、仕事を開始。
在学中から施設と契約を結び、収益化する方も多くいます。
ケアビューティストのリアルな働き方
介護美容研究所の卒業生は、様々なキャリアを築き、現場で活躍しています。ここでは、そのリアルな働き方の一例をご紹介します。

よくある質問
Q. 全くの未経験でも大丈夫ですか?
A.大丈夫です。当スクールでは未経験の方が多数を占め、基礎から段階的に学べるカリキュラムで安心してプロを目指せます。
Q. 介護美容研究所を卒業した後、仕事の斡旋はありますか?
A. 卒業後にお仕事をご紹介する仕組みがあります。提携している介護施設や企業とのマッチングサービスと、独立開業に向けたキャリア相談や手厚い就業サポートを行っています。
Q. 都会でしか働けないのでしょうか?
A. ケアビューティストの仕事は地域を問いません。地域に密着した働き方で活躍している方が多くいます。ご自身の生活圏内で施設と契約を結び、活動している方が多数います。
まとめ

現在、介護美容を学べる学校は増えており、業界全体が成長期を迎えています。
大切な人の心からの笑顔を引き出す—–それが、この仕事の最大のやりがい。
高齢者の心の活力を取り戻し、自分自身も豊かになれるのがケアビューティストです。
単なる美容サービスではなく、長年おしゃれを楽しんできた方々の「自分らしさ」と「生きる意欲」を支える重要なケア。
「心からの笑顔」を引き出し、人として深くやりがいを感じられるこの仕事は、高齢化が進む中で、人々に心の豊かさを提供する新しい常識となるでしょう。
介護美容を学ぶなら専門スクールがおすすめ

介護美容研究所は、高齢者向けのヘア・メイク・ネイル・トリートメントなどの施術技術を学ぶことができるプロスクールで、卒業後はケアビューティストとして活躍することができます。
現在、東京校・横浜校・大宮校・名古屋校・梅田校(大阪)・心斎橋校(大阪)・福岡校の7拠点で開校しており、これまでに2,900名以上の卒業生を輩出しています(2025年10月現在)。
実践的なスキルを学ぶ現場実習のほか、卒業後の転職サポートも提供しており、学ぶだけでなくキャリアを築くためのサポートが充実しています。
介護美容研究所では、介護美容に興味を持ってくださった方を対象に、カリキュラムの内容や講座料金などの詳細を記載したパンフレットを無料でお送りしています。
興味のある方は、まずは無料で資料をご請求ください。


