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ケアビューティスト

がん闘病を乗り越え、第二の人生へ。介護美容に捧ぐ、川田美歩さんの挑戦

村上琴音

エステサロン経営者から一転、がんを患い闘病生活を送った川田美歩さん。

自身の病気を乗り越えたことをきっかけに、現在は介護美容の道へ。

その活動は、単に外見を整えるだけでなく、人々の心に深く寄り添い、生きる力を引き出すケアへとつながっています。

がんを患った経験がありながら、介護美容にかける情熱の根源はどこにあるのでしょうか。

介護美容とエステサロン、相乗効果で広がる輪

川田さんが提供する「心に寄り添う介護美容」

現在、川田さんは20年以上経営されているエステサロンと、介護美容の活動を半々の割合で行っています。

サロンの仕事に加え、個人で契約した施設、ご自宅への訪問を中心に活動。フットケアやメイク、ネイルなどを通じて、様々な方々と向き合っています。

中でも特に力を入れているのが、がん治療中の方と精神に障害がある方へのケア。

がん治療中の方には、抗がん剤治療の副作用で髪や爪がボロボロになってしまった方に、福祉美容としてウィッグのアドバイス爪のケアやハンドケアを行っています。

ただ美容を行うだけでなく、ケアを通して寄り添い、安心感を提供。

「NPO法人ウィッグリング・ジャパン」との連携で、業務委託という形で活動の場も広がっています。

また、精神に障がいがある方には、メイクやネイルで外見を変化させることで、自己肯定感や自信を持ってもらうことを大切にしています。

美容の力が利用者の心を動かし、社会とつながるきっかけになっているのです。

『介護美容の需要は、無限の可能性しかない』

さらに、川田さんの活動をSNSで発信するようになると、それを見た人から問い合わせが増え、エステサロンの経営も活性化したと話します。

介護美容とエステサロンの活動は、見事に相乗効果を生み出しました。

介護美容の需要は、無限の可能性しかない

このように断言できるのは、ご自身の経験を通して美容が人生を変える力を持っていることを実感しているからにほかなりません。

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苦悩の先に見つけた、第二の人生

過去に大手エステサロンで10年間のキャリアを築いてきた川田さん。

しかし、離婚を経験し、出産直後にシングルマザーとしての生活が始まります。

当時、子どもが喘息で入退院を繰り返していたため、保育園に預けることも会社勤めを続けることもできませんでした。

会社勤めは難しい。“自分でやるしかない!”

この状況を打開するため、川田さんは独立を決意。エステサロンを開業し、育児と両立しながら仕事をする道を選びます。

その矢先、子宮頸がんを患い、川田さんの人生は一変しました。

抗がん剤治療の影響で髪が抜け、肌がボロボロになるなど外見が大きく変わってしまったとのこと。

がんの治療を終えた後も、後遺症による入退院を繰り返していたため仕事もままならない。

美容の道を諦めようか」とさえ思うほどに心が折れてしまったといいます。

病を乗り越え、新たな道へ

エステサロンの将来に不安を抱えながら、7年間にわたる闘病と仕事を繰り返す苦悩の日々

このままではダメなのに、私はこれからどうやって生きていけばいいんだろう。

なんとかして自分を取り戻したい」という強い思いが湧き上がってきました。

模索する中で、偶然SNSで介護美容研究所を見つけたのです。

その発見は、彼女の人生を再び前へと動かす大きなきっかけとなりました。

ご高齢の方に介護美容サービスを提供する動画を見て、みんなが「美容の力によってマイナスからプラスに転換していく姿」を見て、涙が止まらなくなったとのこと。

それは、病気で外見が変わり、美容の道を諦めかけた自分自身と重なる姿でした。

そうか、美容の力ってこういうことだったんだ。

その瞬間、川田さんの心に、一度は消えかけた美容への情熱が再び燃え上がりました。

この人生の後半は、この仕事にかけていきたい。」強くそう決意し、第二の人生を歩み始めたのです。

介護美容研究所 長谷川さんとの出会い

しかし、当時は介護美容研究所の福岡校は1期生募集段階で始まったばかり。

情報が少ない中、「介護美容」「ケアビューティスト」という未知の世界。

介護美容の世界へ飛び込むことは、まさに「清水の舞台から飛び降りる」ような一大決心でした。

この決断を後押ししてくれたのが、担当スタッフの長谷川さん。

オンライン説明会に参加した際、長谷川さんは川田さんの病気やこれまでの苦悩に深く寄り添い、親身になって話を聞いてくれたといいます。

それは、単なる事務的な対応ではなく、心のケアそのものでした。

入学後も、長谷川さんはスクールのスタッフとして川田さんを温かく見守り、技術的な面だけでなく、精神的なサポートも続けてくれました。

この出会いを通して、二人の間には強い信頼関係が築かれていきます。

とにかくやれることだけはやって後悔したくない。

その勇気ある一歩こそが、彼女の人生を好転させる大きなきっかけとなったのです。

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目の当たりにした「介護美容の力」

川田さんは、この活動を通して、美容が人々の心にどれほど大きな影響を与えるかを実感していると語ります。

自閉症や統合失調症を抱えている方に、メイクやネイルを施すと「それ、かわいいね」と褒められることで表情が明るくなり、気持ちに大きな変化が生まれたそうです。

さっきまでシュンとしてた人が、急に変わったんですよ。「え!?」ってこっちがびっくりするくらい。

川田さん自身の闘病経験を打ち明けると、利用者さんは涙ながらに病気の経緯を語ってくれました。

「ありがとう」と手を握りながら泣いてくれたその姿に、川田さんは「この仕事をもっとやりたい」という強い思いを抱いたといいます。

「同窓会ってどうやったら行けるのかな?」なんて質問まで飛び出してきて。

その瞬間、美容ってすごい力があるんだなって。本当に奇跡みたいなことですよね。

心が変われば、行動も変わる

フットケアを通して杖なしで歩けるようになった方や、美容がきっかけでデイサービスに通い始めた方、さらには自律神経失調症を抱えながらも仕事に行けるようになった方など、数々の劇的な変化を目の当たりにしてきました。

この経験は、美容がただ外見を美しくするだけでなく、苦しい気持ちに寄り添い、安心感を与える力を持っていることを教えてくれたのです。

同じような悩みを抱える方々に寄り添い、心のケアを届ける。

川田さんが感じる美容のチカラは、美容が持つ真の可能性を示しています。

まとめ

20年以上のキャリアを持つエステティシャンでありながら、がん闘病の経験をきっかけに介護美容の世界へ飛び込んだ川田さん。

彼女の活動は、単なる美容技術の提供にとどまらず、心のケア、そして生きる力を届ける介護美容へ。

その選択は川田さんの人生を好転させ、さらなるやりがいと可能性を見いだすきっかけとなりました。

美容の力で、人はマイナスからプラスへ変わることができる。

この信念のもと、川田さんの挑戦は続きます。

介護美容研究所で学ぶ受講生や、これから学びたいと考える人たちに向けて、「自分の強みと現場はたくさんある。もっと自信を持って進んでほしい」という力強いメッセージをくれました。

彼女の言葉は、美容が持つ真の力を、私たちに改めて教えてくれています。

福岡の介護美容を切り拓く先駆者として、今後の活躍にも目が離せません!

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介護美容研究所は、高齢者向けのヘア・メイク・ネイル・トリートメントなどの施術技術を学ぶことができるプロスクールで、卒業後はケアビューティストとして活躍することができます。

現在、東京校・横浜校・名古屋校・梅田校(大阪)・心斎橋校(大阪)・福岡校の6拠点で開校しており、これまでに2,400名以上のケアビューティストを輩出しています(2025年4月現在)。
実践的なスキルを学ぶ現場実習のほか、卒業後の転職サポートも提供しており、学ぶだけでなくキャリアを築くためのサポートが充実しています。

介護美容研究所では、介護美容に興味を持ってくださった方を対象に、カリキュラムの内容や講座料金などの詳細を記載したパンフレットを無料でお送りしています。
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