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未経験・育児中からの挑戦!ケアビューティスト近内さんに学ぶ”やってみよう精神”

豊田紘史

「小さい子どもがいてもできるだろうか…。」
「未経験でも本当に通用する?」

何かに挑戦したい気持ちはあっても、家族の事や生活のことを考えると、立ち止まってしまう人も多いかもしれません。

今回ご紹介するのは、介護美容研究所を卒業して3年、未経験からキャリアを築き、子育てとお仕事を両立している近内さんです。現在は訪問介護士や講師業など、その活動は年々広がっています。
近内さんがどのようにして、家庭優先の働き方をしながらケアビューティストとして成功していったのか、詳しくお話を伺いました。挑戦したいけど不安な気持ちを抱えている人にとって、背中を押してくれるヒントがきっと見つかるはずです。

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現在の近内さんの活動は?

介護美容研究所を卒業して3年。まずは近内さんの現在の活動を伺いました。

care sweetでは大体4〜5軒、月8回くらいの稼働だと思います。あとはcare sweet以外にご縁があった施設に定期訪問していたり、単発で依頼があったり、そんな感じですね。

卒業後はcare sweetでの活動からスタートし、今では多彩な働き方をしています。

近内さんの現在の活動内容
  1. ケアスイートでの活動(平均週2)
  2. その他施設(平均月4〜5日)
  3. 訪問介護士(週3〜4日午前中のみ)
  4. 介護美容研究所の授業、実習サポート
  5. 自宅ネイルサロン(現在稼働時間はかなり少なくなっています。)

ケアスウィートは、全国訪問理美容協議会が全面バックアップする訪問美容サービスのことで、要件を満たした介護美容研究所の卒業生が、技術者として登録することができます。

本業がケアビューティストと言いたい所ですが介護士としての経験も積みたく、現状訪問介護の仕事もわりと行かせてもらっています。

近内さんは、介護美容だけでなく、”福祉”という大きな分野に目を向け、さまざまな介護の現場を知るために、訪問介護の仕事にもチャレンジしています。

介護の経験は全くなかったし、自分には介護は無理だと思ってたんですよ。でも、仕事を始めたらすごく楽しくて。介護美容っていう手段なしに利用者さんと関わるっていうのは、また違う意味ですごく勉強にもなるので。

介護美容をやる上で介護の知識は必要だと感じ介護職員初任者研修は在学中に取得しましたが、それだけでなく実際の介護経験もあった方がいいのではないか?と活動する中で感じたのでやって良かったなとすごく思っています。

自分には無縁だと思っていた介護業界にも、あえて飛び込んでみた近内さん。
苦手意識のあることにも臆せず挑戦する姿勢は、ケアビューティストとしての引き出しをさらに広げることに繋がっていくでしょう。
福祉という大きな視点から利用者と向き合う今、その一歩は確かな自信と成長へと変わっていきます。

介護美容を学ぼうと思ったキッカケ

近内さんの前職は事務や販売職など。趣味として美容は好きだったものの、介護経験はほとんどなかったといいます。
転機は、2人目の出産を終えて、下のお子さんが2歳を迎えた頃。『自分の好きな美容で何か仕事ができないか』と考え始めたころ、”介護美容”という存在を知りました。

小学生時代に見た闘病中の母の姿、祖母が認知症になった時の姿、同時にすごくショックというか悲しくなった気持ちを思い出しました。
いつもメイクをしてキレイにしていたのに、全然キレイじゃなかった、様変わりしちゃってた。介護美容を知った時、介護美容ってこんなに人の心を動かし笑顔にできるんだと、色んな自分の過去が一気に全部結びついた気がしました。初めて自分のやりたい事が見つかった瞬間でした。

すぐに「これだ!」と思った近内さん。そこから介護美容研究所への入学を決意するまで、時間はかからなかったといいます。

何にでも挑戦!近内さんの行動力

「チャンスは掴みに行く」「とりあえずやってみる」。常に前向きで行動的な姿勢が、近内さんの活動の根底にあります。

ここでは、様々なことに果敢に挑戦してきた近内さんのこれまでを見ていきましょう。

何にでも挑戦!近内さんの行動リスト
  1. 未経験の営業にチャレンジ
    知人から紹介された施設へ、自ら資料を作り施設へと出向き見事成約!
  2. 施設で大人数のネイル施術にチャレンジ
    15分前後で時短を意識しながら大勢の方にネイルを施術する技術者に立候補。毎月参加させてもらえることになり、技術力も経験値もUP!
  3. 場所は問わずどこへでも訪問
    介護美容の経験を積むために、遠方のCare Sweetの案件にも積極的に参加
  4. 苦手なレクリエーション代行に挑戦
    初めてのレクで納得いく内容を提供できなかった悔しさをバネに、レクのための講習も受講。今では「レクが好き」と言えるまでになり、自分の強みを増やしている
  5. 身体介護に自ら志願
    未経験で始めた訪問介護の仕事。責任者に「身体介護をやりたい」と自らお願いし日々奮闘中!身体介護だけでなく、認知症の方のケアも入れて頂けるように責任者に伝えており、現在重度障害の方のケアにも入らせてもらっている。介護美容と同じくらいの楽しさややりがいを見いだす。
  6. 卒業後もさらに学びを深める
    エステ、メイク、ネイルについては、卒業後も更に学びを深め、知識や技術を向上

とりあえずチャンスとかがあったら、なんでもいいから乗っかろうというか、”やってみよう精神”ですね

まずはとにかくやってみること、やってみなければ何もわからないと近内さんはいいます。

また、近内さんが在学中の当時はコロナ禍で行けなかった実習も多く、色々と未経験だった近内さんは不安でいっぱいだったと振り返ります。

その不安は自分で解消していくしかないので自分に自信をつける為にもまずは場数だと色んな事にチャレンジしました。

このガッツと行動力が、数々のチャンスを引き寄せ、ケアビューティストとしての成功に導いているのだと感じられます。

家庭と仕事のバランス

私の心の中では子育て優先っていうのがあって。

子供は絶対に優先する。その上で自分の好きな仕事をする。だからやっぱり自分で優先順位を決めておくといいのかもしれないですね。

卒業したばかりの頃は、下のお子さんがまだ小さく、上のお子さんはサッカーチームの活動で週末は遠征や送迎に追われる日々だったため、働ける時間は限られていたといいます。
そこで、近内さんは”家庭優先でできる範囲で”と計画を立て、無理せずスタートを切ります。

やがてお子さんの成長とともに生活のリズムに余裕が生まれ、少しずつ新しいことにチャレンジする時間が持てるように。

そして現在、いよいよ本腰を入れて活動していきたいというタイミングに差し掛かかり、自身が思い描いていた通りの流れでここまで進むことができているようです。

夫は『好きなようにやっていいよ』っていう感じで。『母親が楽しくしているのが一番子どもを育てる上でいい』って言ってくれてるので。周りに、家族に、感謝してます。

そんな近内さんの姿は、家庭も仕事も大切にしながら、夢をあきらめない生き方そのもの。今では家族の応援を力に、自分らしく羽ばたき続けています。

近内さんにとっての「care sweet」とは?

care sweetの存在は、介護美容研究所を入学する際の決め手の一つでもあり、卒業後に活躍の場が与えられる点には大きなメリットを感じていたそうです。が、
実際、卒業後すぐに1年間の定期訪問の案件が決まったそうですが、近内さんは次のように続けます。

当たり前のように仕事が降ってくると思っちゃいけない。自分でやっぱり動かなきゃいけないし。

自分が経験を積める場所を与えてもらっているって思って。勉強のために行くって思って行ってました。

care sweetはあくまでもケアビューティストとして活動する場の内の一つ。care sweetを上手に活用し、自分で行動を起こし、学び、チャンスを掴みにいく。最終的には自分次第で、それこそが一番大切だと近内さんは考えます。

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今後の目標:「介護美容を在宅の方へ」

在宅で介護を受けている方とか、障害者の方とか、そういう方にも介護美容を届けたいなって思っています。

卒業後しばらくしてから、義理の父と祖母を在宅で介護し、最期まで看取った近内さん。その経験を通じて、在宅介護は孤独感に陥りやすいことに気付いたといいます。

こういう経験をしたら、在宅の方へ介護美容を届けたいっていう想いが、より強くなっていきましたね。

近内さんは、在宅介護の方へ介護美容を提供することは利用者本人だけでなく、介護する家族のとの関わりも深まり、「介護する側のケア」も同時にできることも大きな魅力だと語ります。

また、上のお子さんが高校進学する頃までに、介護美容で安定した収入を得ることも目標のひとつだといいます。

最初から『稼ぎたい』『収入が欲しい』っていう風な考えはなくて。ちょっとずつ段階を踏んで増やしていければいいかなっていうのが私のペースです。

現在、波に乗っている近内さんにとって今年は勝負の1年になるとのこと。苦手な営業にも再び力を入れると意気込みをみせてくれました。

care sweetの仕事を続けつつ、今ある仕事も大事にしながら、自分でももっと活躍の場を広げていけたらいいなと思っていますね。

近内さんからメッセージ

最後に、近内さんから介護美容を学ぶ人へ向けてメッセージをいただきました。

どのくらいの収入を得たいとか、どれくらいのスピード感でやりたいのかって、ひとそれぞれの生活環境があるから一概には言えないですけど。どんな形でもいいから(介護美容を)続けてほしいですね。どんなに小さくても。人と自分を比べすぎずに自分のペースで。あとは、自分が楽しく続けられるようにしていってもらえたらいいなと思います。

私はとても〝人〟に恵まれていると思っています。もちろん人と繋がるには自分が一歩踏み出したり、行動に移さなければ繋がる事もできませんが、有り難い事に繋がった人からお話を頂く事もとても多いです。タイミングもあるかとは思いますが〝ご縁〟だなぁと感じます。
なのでいつも周りにいる人、自分に関わってくれる方々には常に〝感謝と尊敬〟の気持ちを忘れないようにしていますし活動していく上で最も大切な事ではないかなとも思います。

まとめ

近内さんにお話しを伺う中で、「チャンスがあれば必ず掴みにいく」という行動力と、無理せず確実に歩みを進めていくという前向きな姿勢が感じられます。
そして、なにより印象的なのは「家庭を第一に」という信念を持ちながら、自分の好奇心や向上心を形にし、挑戦の場を広げていったその歩みです。

近内さんのように、自分のペースで進み、できることから一歩ずつ踏み出していくことが、未来を切り開くきっかけになるのでしょう。

「何がなんでも続ける」ーこの言葉に背中を押される人もきっと多いはずです。
あなたも、自分の生活や大切にしたいことを軸にしながら、できることから挑戦してみませんか?

介護美容を学ぶなら専門スクールがおすすめ

介護美容研究所は、高齢者向けのヘア・メイク・ネイル・トリートメントなどの施術技術を学ぶことができるプロスクールで、卒業後はケアビューティストとして活躍することができます。

現在、東京校・横浜校・名古屋校・梅田校(大阪)・心斎橋校(大阪)・福岡校の6拠点で開校しており、これまでに2,400名以上のケアビューティストを輩出しています(2025年4月現在)。
実践的なスキルを学ぶ現場実習のほか、卒業後の転職サポートも提供しており、学ぶだけでなくキャリアを築くためのサポートが充実しています。

介護美容研究所では、介護美容に興味を持ってくださった方を対象に、カリキュラムの内容や講座料金などの詳細を記載したパンフレットを無料でお送りしています。
興味のある方は、まずは無料で資料をご請求ください。

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